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〜地球温暖化って・・・なに?〜 |
私たちが住んでいる星、地球は暖かくなってきています。日本でも、夏には熱帯夜で眠れない夜が増えてきたり、熱中症で倒れる人が報道されたりしています。冬にあまり雪が降らなくなってきた地方もあります。よく考えてみると、私たちは日常生活の中で、気候がだんだん暖かくなってきていることを体験しています。これらも地球温暖化の影響の一つと言えるのですが、夕べの熱帯夜と地球温暖化を結びつけて考えることは少ないと思います。地球温暖化の影響が私たちの周りで起きていても、私たちはつい見過ごしてしまいそうになります。そこで、このページでは地球温暖化とはどんなことなのかを考えてみたいと思います。
地球の長い歴史の中でも、今、世界の平均気温は急速に上昇しています。科学者たちによると20世紀の100年間に地球の平均気温は0.6℃上昇しました。そして21世紀の100年間では1.4〜5.8℃上昇することが予測されています。「0.6℃? たいしたことないじゃない。」と思うかも知れませんが、平均気温が0.6℃上昇するということは地球にとっては深刻な変化です。世界の各地では、すでに重大な影響が出始めています。
南太平洋の真ん中、ちょうどハワイとオーストラリアの間にツバルという小さな島国があります。ツバルは珊瑚礁の島9つでできている国です。すべての島の面積を合わせても伊豆大島の4分の1ほどしかなく、人口は11,000人の小さな国です。そして地面の平均標高は1.5m。太平洋にぽっかりと浮かぶ平和な楽園のイメージそのままです。
しかし、いま、ツバルは『世界で最初に沈む国』と呼ばれ、国民は『環境難民』と呼ばれています。その理由は、このまま地球温暖化が進むと、ツバルは海に沈んでしまうからです。ツバルの人々は、住み慣れた土地を離れ、どこか他の国に移住する移住することを迫られています。 |
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地球が暖かくなってきたために海に浮かぶ氷が溶け始めています。20世紀に0.6℃上昇したと言いましたが、すでにその分の氷が溶けて海水が増えたり膨張したりして、海面が10〜20cm上昇したと言われています。そして21世紀にはさらに氷は溶けだして、海面は最大で88cm上昇すると予測されています。
ツバルだけでなく、モルジブ、マーシャル諸島、キリバス、トンガなど標高が低い島国諸国(地球温暖化により影響を受ける小さな島国は、小島嶼国連合AOSISを結成して、地球温暖化防止の陳情活動などを行っている。)は、海面が上昇すると国が海に沈むんでしまうという危機に直面しています。
海面の上昇の影響を受けるのは島国諸国だけではありません。標高が低い国土を持った他の国々でも、国民が住むところを失ったり、農地が水没して経済的な被害、食料不足などが予測されたりしています。海面が1m上昇すると、日本でも満潮のときに海面の下になってしまう土地が2,339平方キロメートルになり、410万人が被害を受けると言われています。
これは科学者たちが予測している地球温暖化の影響の一部ですが、他にも様々な影響が予測されていますし、予測できない影響もあると考えられています。そして問題なのは、こうしている今も地球全体の温度は上昇していて、将来、私たちが受ける被害も大きくなっていくということです。
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